これからの「新しい豊かさ」社会は、科学と伝統の融合する、太陽の恵みを生かした農系生産を軸に、その土地や人々の持ち味とつながりを生かした地産地消のコミュニティが単位となるでしょう。その実現を図るには鈴鹿市はまさに絶好の条件を備えています。
街のはたけ公園
(街のはたけ公園 構想図)
F1サーキットが世界的に有名で製造業が盛んな鈴鹿市ですが、一方で農業生産でも三重県第一位であります。鈴鹿山系からの豊富な水と温暖な気候、広い畑地から水田と平地が海まで続き、市の中央部はセントラルグリーンと呼ばれる水田地域、さらに市南部の里山地域につながるという豊かな風土が特徴です。東海道や伊勢道沿いの神部地区や白子地区の伝統と、新しい動きや人々を受け入れてきた平田地区という、伝統と革新の融合する文化特性も鈴鹿市ならではの持ち味です。
そんな鈴鹿で2010年6月より、地元密着型の鈴鹿ハンターショッピングセンターさんが長年市内の公園や学校用に花の苗を育てて来られた畑の管理が難しくなったのを受けて、「街のはたけ公園」として、土づくりから整備を進め、市民や子どもたちが気軽に農の文化に触れられる機会をつくろうとしています。
里山や近隣の公園から出てくる剪定枝や落ち葉、各家庭から出る生ごみ段ボールコンポストなどを受け入れて、農地に還元させています。
徳居町里山
2010年11月より整備を開始し、谷津田を囲んだ斜面と平地で、主に子どもたちのための活動フィールドとして整備を進めています。 鈴鹿市の重要生態系地域にも指定されている、市南部の里山地域で、市民参加型の里山再生事業を行っています。
里山と農の営みをつなぎ、街の文化と里山文化の交流を図ることは、地域がもともと持っていた網の目のような人とモノの循環と共生の輪を回復することでもあります。
40年ぶりに手入れされ明るくなった雑木林で、炭焼きやシイタケ栽培などを始めています。
孟宗竹が侵入してくるので、竹材の活用がこれからの課題です。現在は
- 段ボール生ごみコンポスト作りの基材として竹チップを使う試験
- 竹資材でゴーヤの緑のカーテンづくり
- 竹チップのエネルギー利用試験 薪ストーブの普及
などを取り組んでいます。
鈴鹿 里山-はたけ-街をつなぐプロジェクト通信